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【有名建築巡り】vol.1「モエレ沼公園 ガラスのピラミッド」

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【有名建築巡り】vol.1「モエレ沼公園 ガラスのピラミッド」

こんにちは、RENOVESの小川です。

学生時代から建築を見ることが趣味で休日は建築家の作品を見に出かけ、自分の糧にしています。

最近は建築もアートの一種として様々な業種の方が見学に来られるようになりましたので、より建築の魅力を多くの方々に知っていただくために「有名建築巡り」をシリーズ化していきたいと思います。

連載初となる今回はモエレ沼公園にある「ガラスのピラミッド」です。

【有名建築巡り】vol.1「モエレ沼公園 ガラスのピラミッド」

実はこの連載をやるにあたって絶対にこの建築を最初にレポートしようと考えていました。なぜならこの建築を設計した方が私が大学、大学院時代にお世話になっていたアーキテクトファイブの堀越英嗣先生の作品だからです。

師匠の代表作が札幌にあるなんてどこか縁を感じてしまいます。そんなわけで完全に私事ですが、師匠の作品の魅力に迫って行きたいと思います。

【有名建築巡り】vol.1「モエレ沼公園 ガラスのピラミッド」

特徴はなんと言っても前面ガラスでできた空間。屋外の環境を直接に反映し、夏には美しい芝生で切り取られた青空を、冬には一面の雪原の美しさを、公園の風景と一体になったかのような感覚を味わうことができます。

館内にはレストランやギャラリー、ショップ、公園管理事務所が入っており、週末には音楽やダンス、美術の展覧会なども開かれます。

また、環境負荷配慮のために館内の冷房システムに「雪冷房」を導入していることでも注目を集めています。

【有名建築巡り】vol.1「モエレ沼公園 ガラスのピラミッド」
【有名建築巡り】vol.1「モエレ沼公園 ガラスのピラミッド」

館内入口へと続くアプローチにも様々な工夫が施されています。写真右側は細い鉄管パイプを柱とすることで華奢なイメージを作りつつ、反対側は石の壁に鉄骨梁が刺さっているような意匠にすることで力強いデザインとなっています。

【有名建築巡り】vol.1「モエレ沼公園 ガラスのピラミッド」

内部に入るとガラスとそれらを支える構造体で圧倒されます。

工場夜景などがお好きな方にはたまらないかもしれません。

【有名建築巡り】vol.1「モエレ沼公園 ガラスのピラミッド」

床に落ちる影も美しく、白い壁面に施されたレンガ調の型押しが陰影によって表情を作ります。

【有名建築巡り】vol.1「モエレ沼公園 ガラスのピラミッド」
【有名建築巡り】vol.1「モエレ沼公園 ガラスのピラミッド」

内部にはイサムノグチのデザインした作品も展示されています。

どれも洗練されたデザインで、心が浄化されていくような感覚を覚えました。

【有名建築巡り】vol.1「モエレ沼公園 ガラスのピラミッド」

エレベータを上がると屋上展望場に出て、モエレ沼を一望できます。しかし実はこのモエレ沼はかつての沼のほんの一部。

実はモエレ沼は自然の沼地としては危機的な状況にあったため、札幌市が保全を兼ねた大規模な水郷公園とする事業に着手することになったのが始まりとなっています。なので今写真を撮っているこの地はもともとは全て沼で、全て埋め立てられて造成された土地なのです。そういった経緯を知ることで見学の楽しみも少し深まります。

【有名建築巡り】vol.1「モエレ沼公園 ガラスのピラミッド」

最後に多くの人はあまり気にされないかもしれませんが、ぜひ駐車場を見てもらいたいです。

柱の上部がラッパ状に広がる特徴的な柱の造形はマッシュルームコラムという建築様式といって1920年代にドイツで流行ったドイツ表現主義のそれと類似しています。

こちらは堀越英嗣先生のさらに師匠にあたる丹下健三先生のモダニズムの時代に日本でも使われていた意匠で、お弟子さんだった頃のデザインが現代版へと昇華されている様を伺うことができます。かなりマニアックな話になってしまいましたが、面白い空間になっていますので、ガラスのピラミッドにお越しの際はぜひお立ち寄り下さい。

 

小川

 

ガラスのピラミッド

場所:北海道札幌市東区モエレ沼公園1-1