札幌市豊平区「collabo」(注文住宅)|現場のコト
【Collabo】家づくりストーリー第3話『白銀比でできた木製手すり』
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奥様「手すりの間隔が少しずつ変わっているのがいいよね」
ご主人様「それなら等比数列みたいな感じがいいかな」
そんな会話から出来上がったのが白銀比で構成された手すりになります。
ところで皆様は白銀比という言葉を聞いたことがあるでしょうか。おそらく黄金比という言葉をご存じの方は多いかと思いますが、白銀比は聞き馴染みが無いかもしれません。しかし、白銀比も黄金比の兄弟のようなものでひょっとすると私達日本人にとっては白銀比のほうが身近な比率かもしれません。例えば白銀が使われているもので一番身近なものですと、コピー用紙のA~サイズだったり、B~サイズという紙の縦横比が白銀比になっています。また、ドラえもんやキティーちゃんといった大人気キャラクターにも白銀比が使われているようです。
では、なぜ白銀比が日本でよく使われているのか。その大きな理由は日本建築に秘密があり、もともと日本の建築は木造なので大木から柱を切り出す必要があります。その際に円柱から最大の角材を得るための正方形の対角線を求めるのに1:√2という比率がとても重要な比率となっていました。そしてこの1:√2という比率こそが白銀比なのです。材料を余すことなく使うという日本人の精神がこの比率には宿っているのかもしれません。
なんとなく美しいと感じるものには必ずその理由やルールが存在しています。手すりひとつをとってもそこにはお客様、設計者、そしてそれを形にする大工さんの想いが詰まっています。まさに三者の”Collabo”から生まれた手すりではないでしょうか。