資金計画・ローン・税金|日常のコト
【2026年版】札幌のリノベーション諸費用|中古住宅・中古マンションを買うとき
札幌で中古住宅や中古マンションを買って、リノベーションする。その資金計画で、いちばん見落とされるのが「諸費用」です。
物件価格や工事費とは別に、契約・登記・保険・ローンの手数料がかかります。ひとつひとつは小さな金額でも、積み上げるとまとまった額になります。
ここで多くの方が心配されるのが、「これ、全部現金で用意するのか」ということ。
結論から申し上げると、諸費用は住宅ローンに含めることができます。物件価格・工事費・諸費用をまとめて借りることで、手持ちの現金を大きく減らすことなく進めることも可能です。金融機関によっては、家具代や引越し代まで借りられるところもあります。
ただし、一時的に手元から出ていくお金はあります。とくに不動産の契約時には、大きなお金が動きます。住宅ローンが実行されるのはもっと後ですので、それまではいったんご自身でご用意いただくことになります。
そしてローンが実行されたときに、手元に戻ってきます。出ていったままになるお金ではありません。この感覚を先に持っておくと、資金計画がぐっと立てやすくなります。
この記事では、札幌で中古住宅・中古マンションを買ってリノベーションする場合にかかる諸費用を、不動産・建築・住宅ローン・その他の4つに分けてご説明します。何が、いつ必要になるのか。順に見ていきましょう。
諸費用は、大きく4つに分かれます
- 不動産購入にかかるもの … 契約印紙代、仲介手数料、精算金、登記費用、火災保険
- 建築にかかるもの … 請負契約印紙代、面積変更登記
- 住宅ローンにかかるもの … 融資手数料、契約手数料、保証料
- その他 … 贈与税、不動産取得税、つなぎローン
中古物件を買ってリノベーションする場合は、これらすべてが関わります。いまお住まいの家をリノベーションする場合は、不動産購入にかかるものが不要になります。
いつ、何が必要になるのか
先に全体の流れをお見せします。
- 不動産の契約時 … 契約印紙代、手付金、仲介手数料(半金の場合)
- 請負契約時 … 請負契約印紙代
- 物件の引き渡し・決済時 … 仲介手数料(残金または全額)、登記費用、固定資産税等の精算金、火災保険
- 工事中 … 工事の中間金、不動産取得税(納税通知が届きます)
- 工事の完成・お引き渡し後 … 不動産取得税の還付申請
ここで「引き渡し」が2回出てきます。ひとつは物件の引き渡し(売主から物件を受け取り、決済をするタイミング)。もうひとつは工事が完成したあとのお引き渡しです。同じ言葉ですので、打ち合わせの際はどちらのことか確かめながら進めてください。
住宅ローンが実行される(お金が振り込まれる)タイミングは、金融機関や契約の組み方によって変わります。それより前に必要になるお金は、いったんご自身でご用意いただき、ローンが実行されたときに手元へ戻ってくる——という流れになります。
手付金も同じです。物件価格の一部ですので、決済のときに精算されます。
この資金の流れは、物件やご契約の条件によって変わります。ご相談の際に、個別に整理してお伝えしています。
1. 不動産購入にかかる諸費用|契約・仲介・登記・保険
中古住宅や中古マンションを買ってリノベーションする場合にかかります。
不動産契約印紙代
中古住宅、中古マンション、土地を契約する際にかかる印紙代です。契約金額によって変わります。
1,000万円を超え5,000万円以下の契約は1通1万円です(2027年3月31日までの軽減措置。本来は2万円)。
契約書は原本を1通だけ作る場合と、2通作る場合があります。1通の場合は、売主と買主で折半します。
仲介手数料
不動産の購入価格から算出されます。400万円を超える場合は「購入価格 × 3% + 6万円」に消費税を加えた額が上限です。
物件価格が高くなるほど、比例して仲介手数料も上がります。
お支払いのタイミングにはいくつかのパターンがあります。契約時に半金、引き渡し時に残りの半金というかたちを求められることもあれば、引き渡し時に一括のこともあります。
これは売主側の不動産会社の進め方によって変わります。契約時に半金となると、その分の現金が早い段階で必要になりますので、契約の前に必ずご確認ください。RENOVESでも事前に確認し、資金計画に反映しています。
なお2024年7月の改正で、800万円以下の空き家等については上限33万円(税込)という特例ができました。低廉な物件の流通を促すための改正です。この特例を使う場合は、媒介契約の時点で合意しておく必要があります。
固定資産税等の精算金/管理費等の精算金
固定資産税は、その年の1月1日に不動産を所有している人に課税されます。
年の途中で売買する場合、引き渡し日を境に、買主が使う日数分を売主に支払って精算します。
例えば年間の固定資産税が12万円で、9月1日に引き渡した場合。売主が8ヶ月分、買主が4ヶ月分の負担となり、買主は売主に4万円をお支払いする形になります。
マンションの場合は、管理費や修繕積立金も精算します。当月分の日割りや、次月分を売主が先に払っているケースがあるためです。
所有権移転登記
登記とは、権利関係を公に明らかにするための制度です。その土地や建物が誰のものなのか、誰が見ても分かるようにします。
不動産の購入と同時に、売主から所有権を移して自分の名前を登記します。手続きは司法書士が代行します。RENOVESで司法書士も手配しますので、ご自身で探す必要はありません。
司法書士への報酬と合わせて、登録免許税をお支払いいただきます。これは間接的に税金を納めていることになります。
ご夫婦の共有名義にする場合は、それぞれの持ち分も登記します。持ち分は住宅ローン控除の計算にも関わりますので、事前によくご相談ください。
抵当権設定登記
抵当権とは、お金を借りる際に担保として設定する権利です。返済が滞った場合に、担保である不動産を競売にかけて資金を回収できる仕組みです。
住宅ローンを借りるときは、土地と建物を担保にします。これを抵当権設定登記といいます。所有権移転登記と合わせて、司法書士が行います。
住宅ローンの金利が低いのは、この抵当権があるからです。リフォームローンの金利が高いのは、担保の設定がないためです。
火災保険(建物・家財)/地震保険
中古住宅・中古マンションを購入する場合、火災保険への加入は物件の引き渡し時になります。住宅ローンを借りる条件として、火災保険への加入が求められるためです。
賃貸住宅では2年契約が多いですが、ご自身が所有する住まいの場合は5年の一括払いをおすすめしています。まとめて払うことで割引を受けられるためです。
なお2022年10月から、火災保険の契約期間は最長5年になりました。それ以前は最長10年でしたが、自然災害の増加により、保険会社が長期の見通しを立てにくくなったことが理由です。地震保険も最長5年です。
RENOVESでは、火災保険・地震保険とも5年の一括払いでご案内しています。
2. 建築にかかる諸費用|契約・登記
請負契約印紙代
RENOVESと工事の請負契約を交わす際にかかる印紙代です。1,000万円を超え5,000万円以下の場合、1万円となります(2027年3月31日までの軽減措置)。
ただしRENOVESでは電子契約を導入していますので、お客様に印紙代のご負担はありません。電子契約には印紙が不要なためです。皆様に電子契約でのお手続きをご案内しています。
面積変更登記
中古戸建てをリノベーションする場合に必要になることがあります。
大規模なリノベーションでは、増築や減築によって床面積が変わることがあります。その場合、変更後の面積を登録するのが面積変更登記です。
中古マンションのリノベーションでは、専有部分の床面積は変わりませんので不要です。
3. 住宅ローンにかかる諸費用|手数料・保証料
融資手数料|定額型と定率型の2パターン
銀行に支払う手数料です。商品によって定額型と定率型の2つのパターンがあります。
定額型は、借入額にかかわらず一定です。地銀では33,000円、または27,500円が一般的です。
定率型は、借入額に対する割合で決まります。たとえば北海道銀行の3年固定(定率型)では、借入額の1.1%。3,000万円をお借りするなら33万円です。
金額だけを見ると定額型が有利に見えますが、そう単純ではありません。定率型は手数料が高いぶん、金利が低く抑えられています。さらに、当初の固定期間が終わったあとの金利引き下げ幅も大きいという特徴があります。
つまり「手数料が安い=お得」とは限りません。手数料と金利、そして固定期間が終わったあとの条件まで含めて、借入額と返済期間で比べる必要があります。
どちらが有利かはお客様ごとに変わりますので、資金計画のご相談の際に一緒に試算しています。
電子契約手数料/契約印紙代
住宅ローンの契約書(金銭消費貸借契約書)にも、紙で契約する場合は印紙が必要です。印紙代は借入額によって変わります。
- 500万円超 1,000万円以下 … 10,000円
- 1,000万円超 5,000万円以下 … 20,000円
- 5,000万円超 1億円以下 … 60,000円
これに加えて、保証に関する契約書などで200円の印紙が必要になることがあります。そのため実際には、1,000万円超5,000万円以下の借入で20,200円というかたちになることが多いです。
一方、地銀では電子契約に切り替わっており、電子契約なら印紙は不要です。代わりに電子契約手数料5,500円がかかります。
20,200円が5,500円になりますので、ほとんどのお客様が電子契約を選ばれています。
なお住宅ローンの契約書には、不動産売買契約書のような軽減措置がありません。そのため同じ金額帯でも、売買契約書(10,000円)より高くなります。
保証料
地銀ではほぼ保証料がかからず、金利に含まれています。ご負担いただくことはありません。
一方、ネット銀行・都市銀行・信用金庫では保証料がかかることがあります。
4. その他の諸費用|つなぎローン・税金
つなぎローン
資金の状況によっては、つなぎローンが必要になることがあります。
リノベーション工事では、工事の中間地点で中間金をお支払いいただきます。このお金をご準備いただくために、工事の中間からお引き渡しまでの期間だけ借りるのがつなぎローンです。
住宅ローンの実行が工事の完成後になる場合に、その間をつなぐ役割を果たします。
期間限定の借入ですので、金利は通常の住宅ローンより高く設定されることが多いです。利息は借りた日数に応じて計算されますので、工事期間が長くなるほど負担も増えます。
必要になるかどうかは、資金の状況とローンの組み方によって変わります。必要な場合は、資金計画のご相談の際にあらかじめお伝えしています。
贈与税
贈与税は、個人から財産をもらったときにかかる税金です。
1月1日から12月31日までの1年間にもらった財産の合計から、基礎控除110万円を差し引いた額に対してかかります。合計が110万円以下であれば贈与税はかからず、申告も不要です。
例えば、お父様が所有する土地や建物を譲り受けてリノベーションする場合、贈与税がかかる可能性があります。
ご両親からの資金援助がある場合は、「直系尊属から住宅取得等資金の贈与を受けた場合の非課税」という特例が使えます。2026年12月31日までの贈与について、省エネ等住宅なら1,000万円、それ以外なら500万円まで非課税です。基礎控除110万円と合わせると、最大1,110万円まで非課税になります。
ただし、翌年3月15日までに居住することなど条件がありますので、資金援助を受ける予定がある場合は早めにご相談ください。
相続時精算課税制度という選択肢
まとまった額の資金援助を受ける場合、相続時精算課税制度という選択肢もあります。
60歳以上の父母・祖父母から、18歳以上の子・孫への贈与について、累計2,500万円まで贈与税がかからず、相続のときにまとめて精算する仕組みです。
2024年からは、これに加えて毎年110万円の基礎控除が使えるようになりました。この110万円分は、相続のときの精算にも含まれません。
ただし、一度この制度を選ぶと、同じ贈与者からの贈与について通常の課税方式(毎年110万円の非課税)には戻せません。相続全体を見たうえでの判断が必要になりますので、税理士へのご相談をおすすめしています。
不動産取得税|工事の最中に払い、あとで戻ってくる
不動産を取得したときに、一度だけかかる税金です。北海道の税金(道税)で、毎年かかるものではありません。
売買で取得した場合は課税されます。相続の場合は非課税です。
物件の引き渡しから3ヶ月ほど経ってから、北海道より納税通知書が届きます。
ここが見落とされやすいところなのですが、その時期はちょうどリノベーション工事の最中にあたります。納期限が迫っているため、いったんお支払いいただく必要があります。
そして工事が完成してお引き渡しが済んだあとに、還付の申請をすると手元に戻ってきます。多くのお客様がこの流れになります。
軽減措置には床面積などの条件がありますので、通知が届いたらお知らせください。詳しくは別の記事にまとめました。
【2026年最新版】不動産取得税とは?計算方法・軽減措置・北海道の手続き・リノベーション時の注意ポイントまで徹底解説
まとめ
諸費用と一言でいっても、これだけの項目があります。
大事なところを、もう一度だけ。
- 諸費用は住宅ローンに含められます。まとまった現金がないと始められない、ということはありません
- ただし一時的に手元から出ていくお金はあります。とくに不動産の契約時には大きなお金が動きます
- それらはローンが実行されたときに戻ってきます。不動産取得税も、還付申請で戻ってきます
つまり、必要なのは「いくら要るか」だけでなく、「いつ、いくら動くか」を知っておくこと。ここが分かっていれば、資金計画はぐっと立てやすくなります。
資金計画は、家づくりで避けては通れません。けれど先に整理しておけば、その後の打ち合わせは驚くほどスムーズになります。
ご確認のお願い
この記事は2026年8月時点の制度にもとづいて書いています。
税制・保険・補助金の内容は年度によって変わることがあります。また、お住まいの地域や物件の条件、契約の内容によっても扱いが異なる場合があります。実際にお手続きされる際は、必ず最新の情報をご確認ください。
- 税金について … 国税庁ウェブサイト/お住まいの地域の税務署
- 不動産取得税について … 北海道のウェブサイト(道税)
- 登記について … 法務局
- 補助金について … 国土交通省/札幌市のウェブサイト
- 保険について … ご契約先の保険会社
ご不明な点は、RENOVESでもご相談を承っています。
最適なかたちは、お客様ごとに違います
ここまで金融機関の商品や制度についてご説明してきましたが、「どれがいちばん良いか」の答えはひとつではありません。
ご年収、自己資金、ご家族の構成、これからの暮らし方。ご状況によって、最適な金融機関もローンの組み方も変わってまいります。
RENOVESでは、お一人おひとりのご状況をうかがったうえで、金融機関の選び方から返済のかたちまで、資金計画のアドバイスをしています。
そして私たちは、不動産の購入から資金計画、リノベーションの家づくりまでワンストップで行っています。物件を探しながら、同時に資金の見通しを立て、そのまま設計へ進む。窓口が分かれていないぶん、話が早く、行き違いも起きません。
資金の見通しが立つと、家づくりが面白くなる
資金計画がしっかりしていると、家づくりに集中できます。
これは不思議なもので、お金の心配が頭の片隅にあるうちは、なかなか良いアイデアが出てきません。ところが見通しが立った途端、「ここはこうしたい」「あの暮らしをやってみたい」と、次々に出てくる。余裕が、アイデアを連れてきます。
だからこそ、悩みどころは早めに解いておくのがいいと思っています。私たちがサポートの体制を整えているのは、お客様に家づくりそのものに集中していただきたいからです。
家づくりのご相談はもちろん、資金のご相談からでも大丈夫です。むしろ、そこから始めていただくほうが、その後はずっとスムーズになります。
「うちの場合は?」を一緒に
諸費用は、物件の価格やローンの組み方によって変わります。「うちの場合はいくらになるのか」は、条件が分かれば概算をお出しできます。
まだ物件が決まっていなくても、何から始めればいいか分からなくても構いません。お話をうかがうところから始めます。
続きは、リノベスランドで
あなたのことを、聴かせてください。
暮らしのこと、好きなこと、気になっていること。
話しながら、見えてくるものがあります。