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無くなるということ、そして残すということ。「DIC川村記念美術館」に行ってきました。

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無くなるということ、そして残すということ。「DIC川村記念美術館」に行ってきました。

こんにちは!デザイナーの宮島です。

先日、千葉県に小旅行に出かけてきました。

私は個人的に「いつか行きたい場所リスト」というものを作っておりまして、ずっと気になっていた「DIC川村記念美術館」が2025年3月に無期限の休館になるというニュースを耳にし、思い切って行ってきました。

「DIC川村記念美術館」は、1990年5月に千葉県佐倉市でオープンした美術館です。こちらは、DIC株式会社の創業者である川村喜十郎氏が収集したコレクションを展示している場所としても有名です。

無くなるということ、そして残すということ。「DIC川村記念美術館」に行ってきました。

館内には、レンブラントの名作「広つば帽を被った男」(これが本当にかっこいい!)をはじめ、モネの「睡蓮」、ピカソ、シャガール、ポロック、ルノワールなど、多くの方が名前を聞いたことのある画家たちの作品が並んでいます。

特に、マーク・ロスコのシーグラム壁画シリーズ7点が展示された「ロスコ・ルーム」は圧巻でした。部屋に入った瞬間、独特の空気感に引き込まれ、言葉では表現しきれない感情が湧き上がります。芸術の力を全身で感じられる、とても特別な空間でした。

無くなるということ、そして残すということ。「DIC川村記念美術館」に行ってきました。

美術館の建物は、周囲の庭園と見事に調和するように佇み、まるでヨーロッパの古城のような雰囲気を感じさせます。また、館内には自然光を取り込む窓が多く設けられていて、特に入口付近のホールに差し込む光は、まるで教会のような静かで神聖な空気感を醸し出していました。

広々とした庭園では、モネを彷彿とさせる睡蓮の池や彫刻が点在し、自然とアートが織りなす風景を楽しむことができました。

こんな素敵な美術館が閉館してしまうなんて、本当に残念です…。

 

どうやら運営する企業の経営方針により、「規模縮小と東京への移転を検討する」という理由で、施設の閉館が決まったそうです。コレクションの多くは売却され、建物も取り壊される計画もあるようです。

地元では、美術館の存続を願う方々が署名活動を行ったり、県に嘆願書を提出したりと、さまざまな形で存続に向けた活動が続いているそうです。築34年という比較的新しい建物が解体されるだけでなく、何か活用の道はないのか…。リノベーションに関わる者として、考えさせられる旅となりました。

無くなるということ、そして残すということ。「DIC川村記念美術館」に行ってきました。

なお、閉館予定は当初2025年1月だったそうですが、発表後の来館者数が約5倍に増えたことから、3月まで延長されたそうです。成田空港から車で約30分というアクセスの良さもあり、ぜひ訪れてみてはいかがでしょうか。

この旅では他にもいくつか美術館を巡ったので、そのお話はまた次回にお伝えしますね。

 

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

それではまた!

 

宮島義直