建築・インテリア|日常のコト
日生劇場@東京
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昨年の話になりますが、とあるセミナーを受けに東京へ行ってきました。
建築設計者の性で旅先ではついつい建築めぐりをしてしまいます。
今回は日生劇場を見学してきました。
こちらエントランスです。渋いですね〜。
この劇場は1963年に建築家の村野藤吾によって設計されました。
今年で57年目、さすがの貫禄ですね。
エントランスの取手は、ゴージャスな金です。
村野藤吾は、この劇場に足を運ぶお客様が、何日も何ヶ月も前から講演を楽しみにしていることや、ワクワクと期待を込めてこの扉を開けることを想像していたんだろうなぁと設計の裏側を感じることができました。
とても重厚感のある取手ですね。
エントランスロビーの壁面です。
つづいては内部の階段です。村野藤吾と言えば『階段』と言っても良いほど細部にまで拘った美しい階段をみることができます。
こちらがメインの階段です。
デートで劇場に来た男女がこの階段を登る後ろ姿が目に浮かびますね。。。
階段手すりもこのように細いフレームが可愛らしく連結されています。今の時代『子供やお年寄りが落ちたらどうするんだ』と、お叱りを受けてしまいそうなくらい華奢なデザインですが、これでも握ってみるとしっかりと安定感があり、安心して階段を登ることができました。
機能とデザインのバランスがとれた美しい手すりですね。
エントランスロビーにはキャスター付きの椅子が置かれています。竣工当時から変わらぬ姿を保てているのは、座面を取り外して洗えるようになっているからです。
大きい建物になると見過ごされがちな、こういうちょっとした所も大切ですよね。
いよいよ劇場内部へ潜入です。天井は全てアコヤ貝でできています。まるで海の中にいるかのような圧倒的な空間に言葉が出ませんでした。
客席は3層になっています。
天井を近くでみるとこんな感じで本物の貝が1つ1つ丁寧に埋め込まれいました。
壁面はガラタイルです。曲面にもしっかりとタイルが貼り込まれいてます。やりきっています。
こちらはスピーカーです。埋め込まれています。
細かい部分まで曲面でできている所がなんとも不思議なデザイン性と海の中を思わせるのかもしれませんね。
非日常的な空間体験をしたことで私の脳みそはビシビシと刺激されてとても良い経験となりました。