学び|日常のコト
中古マンション購入+リノベーションで知っておきたいポイント 〜後編〜
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こんにちは!デザイナーの宮島義直です。
前編では、マンションリノベーションを検討する上で知っておきたい、共用部と専有部の違いや、間取り図によく出てくるPS(パイプシャフト)についてお話ししました。
前編はこちらから
後編となる今回は、RENOVESのデザイナーが、お客様の中古マンション探しに同行する際に「リノベーションしやすいかどうか」という視点から、具体的にどんなところをチェックしているのかをご紹介します!
①既存の設備や配管の位置を確認しよう!

リノベーションで間取りを大きく変えたいと思っても、水まわりの設備(キッチン、お風呂、トイレなど)は、給排水管の位置に大きく影響を受けます。
特にマンションの場合、床下の配管スペースが限られていることも。
②中古マンションの床を知ろう!
マンションの床には「二重床」と「直床」の2種類があります。
二重床:コンクリートの上に支持脚で床を組み、その下に空間があるタイプです。この空間に配管を通すことができるため、水まわりの移動の自由度が高まります。
直床:コンクリートの上に直接フローリングなどを貼るタイプです。床下の空間が少ないため、水まわりの大幅な移動はそのままでは難しいことが多いです。

▷*こちらが二重床です

▷*直床です
そのため、床下に空間があるかどうか、コンクリートの上に直接床材が貼られているのかを、床の高さや音の響き方などからある程度の推測をしています。
同行したデザイナーがスリッパを脱いで床をドンドンしていたら、怒っているのではなく床下の空間を確かめているんだなと見守ってください笑
③中古マンションの天井を知ろう!

床の次は天井に注目します。
床下同様に天井裏にも空間があるかどうか、天井を叩いて確認します。
天井にも床同様、天井裏に空間がある場合とコンクリートに直接壁紙が貼られているケース(直天井)があります。
直天井の場合、それ以上天井を上げることはできないため、床下空間を確保するために床を上げる工事をする場合などに天井高が低くなってしまうケースもあります。
また、天井裏には給排水管や電気配線、キッチンのレンジフードの排気ダクトなどが通っています。
特に注意が必要なのが、レンジフード(換気扇)の排気ルートです。現在のキッチンから大きく位置を変えたい場合、この排気ルートの確保が課題となることがあります。
天井裏のスペースや梁の位置によっては、理想のレイアウトが実現できない可能性も出てきます。
そのためレンジフードの排気口がどこにつながっているかも必ず確認しています。
④中古マンションの壁を知ろう!

次に確認するのは、床、天井ときたら、、そう!壁です。
マンションの建物には、建物を支えるための構造壁(コンクリートの壁)や梁があります。これらは基本的に撤去したり移動したりすることはできません。
間取り図に記載されている構造壁や梁の位置を確認し、いろいろなプランに可変的に対応できそうか判断します。例えば、壁を取り払って広々としたLDKにしたい場合でも、その壁が構造壁だと難しいケースがあります。
マンション購入前にそういった条件がわかっていれば、構造上取り除けない壁や梁があっても、それらを逆手にとってデザインの一部として活かす方法も考えられます。

④まとめ
中古マンションを購入してリノベーションを考える際、これらのポイントを押さえて物件を見ることで、より理想に近い住まいを実現するための道筋が見えてくるはずです。
RENOVESでは、今回ご紹介したようなデザイナーの専門的な視点から、お客様の中古マンション探しをサポートしています。購入を検討している物件がリノベーションに適しているか、どんな可能性があるのか、ぜひお気軽にご相談ください。
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