お客様インタビュー|日常のコト

つかれたりもするけど、しあわせな家(後半)

つかれたりもするけど、しあわせな家(後半)

ポストに届いた一枚のチラシから動き出し、一枚の映画のポスターから始まったプレゼンで「Convert」というテーマと出会うまで——インタビューの前半では、森さんご夫妻の家づくりの入口をお届けしました。後半は、方向性を確かめながら細部を詰めていった打ち合わせの日々と、テーマが家のかたちになっていく過程。そして、完成を目前にした今の想いを伺います。

インタビュー前半はこちらから

つかれたりもするけど、しあわせな家(後半)

▷中2階から2階へと続く階段。木の格子が空間をゆるく仕切りながら、上下の気配を繋ぎます。

一度も喧嘩をしなかった、ふたりの家づくり

森さんご夫妻の打ち合わせには、はっきりとした役割分担がありました。

「仕組みとか性能とか、そっちは僕が調べて。好みはもう、妻が決める。役割分担がしっかり分かれていましたね」

ご主人は、納得してから進みたいタイプ。ひとつひとつ調べては、打ち合わせで確かめていきました。一方の菜々子さんは、Instagramで壁紙を探し、気になったらサンプルを取り寄せて。

「クロスって、見れば見るほどキリがないだろうなって分かっていたので。ここだけは、って決めていました」

そして、ご夫妻には欠かさない習慣がありました。

「打ち合わせがあった日の夜は、必ず振り返りをするんです。忘れちゃうので。これはああだったね、じゃあ次はこれを聞いてみよう、って」

こだわるところが違うから、ぶつからない。家づくりで一度も喧嘩をしなかったというご夫妻の秘訣は、この絶妙な距離感にあったのかもしれません。

つかれたりもするけど、しあわせな家(後半)

▷2階のフリースペース。格子の手すり越しに、下の階で過ごす家族の気配がちゃんと届きます。

調べて、聞いて、納得して

打ち合わせを重ねる中で、担当スタッフの間でひそかに話題になっていたのが、ご主人の「これ聞いてもいいのかな」シリーズです。

どういう仕組みで家は建つのか。この素材は、どうやって施工されるのか。気になったことは事前に調べて、打ち合わせのたびに確かめていくご主人。気密検査のときには「結果の数値も見てみたいです」とリクエストし、「もちろんです」と、そのまま共有されました。キッチンを選ぶときには、気になる別のメーカーも候補に挙げていいものかどうか、聞き方まで考えてから相談したそうです。

「聞き方には気をつけていたんですよ。失礼のないように、なおかつガツガツしてないように。知ったかぶりだけは嫌だったので」

なんでも聞ける。聞けば、きちんと答えが返ってくる。その積み重ねが、ご夫妻の納得を一つずつ育てていきました。

調べて、聞いて、納得してから進む。それを最後まで貫いたご主人だからこそ、これから家づくりをする人へのメッセージには、静かな実感がこもっていました。

「事前に知識があるのとないのとでは、進み方が全然違うと思うんです。分からないことは、調べて、聞けばいい。そのほうが、スムーズに進む気がします」

つかれたりもするけど、しあわせな家(後半)

▷階段も、この家ではひとつの居場所。腰掛けて本を読むもよし、お子さんの遊び場になるもよし。

家族の気配が、縦に重なる

前半でご紹介したテーマ「Convert」。変える、交換、切り替える——その言葉には、もうひとつの願いが込められていたと、デザイナーの高田さんは語ります。

「家が新しくなることで、ご家族の毎日も新しく始まってほしい。マンションから戸建てへ移っていく、という意味も掛けています」

その願いが、いちばん象徴的にかたちになったのが、1階と2階の間に設けられた中2階。この家は、高さの概念をちょっとだけ崩しているのです。

「中2階でお子さんが本を読んで、その上では奥さまがストレッチをして、1階ではテレビがついていて、その下ではご主人が仕事をしている。そういう上下の関係性が、森さんご夫妻らしいのかなと」

その「下」にあたるのが、ほとんど在宅で働くご主人の、こもれる書斎。そこに並ぶのが、コロナ禍のころに始めて5年になる趣味——アクアリウムです。子どものころ、実家に水槽があったのだそう。ふと思い出して、懐かしさから再開したこの趣味、実はいま、主役は魚ではありません。

「最初は魚を飼っていた感じなんですけど、今はもう、お魚というより水草がメインになっていますね。魚は割と脇役というか」

水の中で、静かに育っていく水草の景色。手をかけた分だけ表情を変えていく、奥の深い世界なのだといいます。

水槽を眺めながら仕事ができたら——それは、ご主人がひそかに温めていた願いでした。

「もうインテリアみたいなものですね。それを眺めながら仕事ができるスペースが、今回、あるんです」

「あるんです」。その一言に、ずっと欲しかった時間を手に入れた実感がにじんでいました。

そして、看護師として働く菜々子さんには、ゆっくり休める時間を。「奥さまが休めるって、どういうことだろう」——高田さんたちがそう考え抜いた答えが、この家の高さの中に散りばめられています。

別々のことをしていても、気配はちゃんと届く。家族それぞれの時間が、縦に重なって流れていく家です。

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▷中2階の下に設けた、ご主人のこもれる書斎。デスクから水槽を眺めながら仕事ができる、ひそかな願いを叶えた場所に。

何を育てるかは、まだ決めていない

完成する家の外には、家庭菜園のスペースがつくられました。実は以前のマンションは1階で、小さな庭があったのだそう。そこで一度だけ挑戦したトウモロコシは、アブラムシにやられて、うまくいきませんでした。あの悔しさに、もう一度挑むのかもしれません。

「何を育てるかは、まだ決まってないんです」

決まっていないことが、なんだかいいなと思うのです。1軒目のマンションは、時間に追われて「買った」家。2軒目のこの家は、これから何をしようかと考えられる、余白のある家。ご夫妻の言葉のはしばしに、その違いがにじんでいました。

その言葉は、これから

覚えているでしょうか。プレゼンの冒頭、間取り図より先に届けられた、あの一行を。

 つかれたりもするけど、私はしあわせです。

実はあの提案には、種明かしがあります。デザイナーの高田さんは、ジブリ作品のキャッチコピーが大好きなのだそうです。落ち込んだり、疲れたりする毎日を、まるごと肯定してくれるあの言葉たち。その力を借りて、森さんご夫妻の家のテーマは生まれました。

そして高田さんには、ひそかな願いがあります。

「家が完成したとき、菜々子さんがふと『つかれたりもするけど、私はしあわせです』って呟いてくれたら——それが、この家の完成だと思っています」

その言葉に出会えるのは、暮らしが始まってから。お引き渡しは、もうすぐです。

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▷1階のLDK。リブパネルで仕上げたキッチンカウンターが目を引きます。ここにどんな色を足していくかは、これからのお楽しみ。

完成見学会 RENO CAFE「Convert」のご案内

森さんご夫妻が辿り着いた家は、完成見学会 RENO CAFE「Convert」として、8月22日(土)・23日(日)の二日間限定で公開されます。場所は、札幌市西区。

RENO CAFEは、住宅展示場ではありません。ある家族が見つけた暮らしのかたちを、実際に歩いて、座って、体験する場所です。良い・悪いを判断しに来る場所でもありません。中2階に腰掛けたとき、「自分だったら、どんな暮らしがしたいかな」と、想像を自由にふくらませてみてください。

暮らしは、もっと自由でいい。

つかれたりもするけど、しあわせだと呟ける毎日を——あなたなら、どんな家で過ごしたいですか。

→ RENO CAFE「Convert」詳細・ご予約はこちら

続きは、リノベスランドで

あなたのことを、聴かせてください。

暮らしのこと、好きなこと、気になっていること。
話しながら、見えてくるものがあります。