ギターをこよなく愛するご主人様と、静かな環境で小説をゆっくりと読むのが好きな奥様、そして9歳になる猫のミーちゃんが今回の物語の主人公です。
松尾さん夫妻が決められた暮らしのテーマは「Hale Luana」(ハレルアナ)。ハワイ語で「くつろぎの家」を表す言葉です。「Hale」が家で、「Luana」がくつろぐという意味を持ちます。イベントが続いたことや、毎日の仕事に追われるなど、慌ただしい日常を過ごしているとご夫婦ともに感じていらっしゃったようです。
お住まいの計画を進める中、新婚旅行でハワイに行くことに。砂まで見える透き通った海、どこまでも広がる青空、ゆっくりと流れていく時間…。ハワイで過ごされた体験を通じて、「くつろぎを感じられる家」をテーマに家づくりを進められました。
キッチン前につくられたのはハイチェアーが2つ並べられるカウンターです。ご主人に使い方をお聴きしてみました。
「私たちは共働きということもあり、出勤前の朝ごはんをサッと食べるイメージです。キッチンから近いので片付けも楽そうですね。また夜はバーカウンターとしてゆっくりお酒を飲んでくつろげる場所と考えています。お酒は何でも飲みますが、主にビールとハイボール、最近は日本酒が好きですね。少量ですが、ほとんど毎日飲んでいます。」
賃貸暮らしでは、収納するスペースも少ない状況。奥様が大好きな小説は、読み終わると古本屋に売却するという流れを繰り返していました。「母は昔から読書が好きで、私もその影響を受けたのだと思います。恋愛小説、推理小説などジャンルは問わずどんなものも。最近は西加奈子さん、西村京太郎さん、赤川次郎さんが好きですね。クッションを置いて、ゴロンとしながら読むのが好きなんです。寝る前にベッドで読むのも好きですね。」と奥様。
そして新居ではよりくつろぎながら小説を読むスペースが誕生です。それは光が集る階段の踊り場です。
もちろん1階と2階をつなぐ通路でもありますが、セカンドリビングのような使い方。大きな窓から気持ち良い光が差し込む踊り場で、ゴロンとなりながら小説を読む。もしかしたら愛猫のミーちゃんも温かな日の光に誘われて、同じ時間を過ごすかも。いつの間にか眠気に誘われてウトウトするのも心地よい時間ですね。
階段下の空間は、ご主人のパーソナルスペースとして作られました。中学生のとき好きになったMr.Children。エレキギターを始められるきっかけになりました。高校2年生で仲間とはじめたバンドの経験もあり、かなりの腕前の持ち主です。最近では友人と共に、結婚式でギターを奏でたことも。賃貸暮らしのときは、もともとコンパクトな部屋ということもあり、全3本所有しているギターのうち1本しか置くスペースがなく、残りの2本を実家へ預けていました。
「大切なギターといつもそばに。作詞や作曲などにも挑戦したい。そんなことができるスペースがあったら幸せだろうなぁ…。」
そんな想いがこうして形になりました。あえて窓を作らず、外からの情報を遮断。閉鎖された空間だからこそ感じる安心があります。集中して作業したり、作詞や作曲などクリエイティブな活動をしたり、一つのことに没頭したり、ご主人にとってかかせない落ち着ける場所になりました。