黒田さんご家族は、20代の共働きご夫婦とトミカが大好きなかんたくんの3人家族。ご夫婦共に仕事へ向かうときは地下鉄を利用されること、育児も今と変わらない環境ということから、同エリアで中古マンションをリノベーションして夢を叶えたいと考えていらっしゃいました。

「暮らしに関する雑誌を見るのが大好きで、心惹かれる特集があると必ず購入していました。経年することに味が増す素材や質感が好みで、コンクリートの表しや、玄関に広い土間をつくることなど、叶えたいイメージがたくさんありました」

雄太さんが描く大好きに囲まれた暮らし。その実現の第一歩目は、好きをまとめるためのリノベーションノート作りでした。

雑誌でチェックされていたお気に入りの雑貨たち、イメージに近い空間の写真などをたっぷり集めて1冊のノートに集約されました。お住まいをイメージする中で、浮かんできたのが雄太さんの趣味の集めるDENという小部屋です。音楽、雑貨、雑誌、書籍、パソコンなど、多趣味な雄太さんには集めたいものがたくさんありました。

リノベーションのイメージ作りと共に進めていたのは、ベースとなる中古マンション探しです。現在のお住まいと同じ環境で過ごせるマンションと出会い、すぐに購入をご決断。約90平米ほどのゆったりとした広さを持つ一室でした。

メインのリビングは間仕切りを取り払い、一から再構成。コストを抑えるために水回りの配置は変えずに、DENの配置をどのようにするか黒田さんと一緒に打ち合わせを重ねました。

「当初はリビングから入れるように考えていたんですが、男の隠れ家のように奥まった場所に入り口を設けました。入り口はあえて低くして、子供の頃の秘密基地をイメージしました。これが男ゴコロをくすぐりますね！私がDENに行くときは、息子もテクテク一緒について来て、今では男二人で本を読みながら楽しんでいます」

アンティーク加工をされた無垢の床、土間部分はOSBボードを活用されて制作されたオープン収納など素材感たっぷりに仕上がっています。特注のスイッチや照明、コンセントの素材や配置など小さな部分にもこだわりを忘れません。その他にもリビングドアやフェンスを活用したり、遊び心たっぷりの黒田さんらしいリノベーションです。

完成された今でも、新しい雑貨や暮らし方をチェックするのは欠かせません。黒田さんのリノベーションはどんどん進化していきそうです。